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うわさに違わずおもしろい映画でした。山下達郎のFM番組をいつも聴いていて、氏の曲がエンディングテーマになっていることもあって、このところ毎週の宣伝を聞いていたら、「見にいかなくちゃ」と刷り込まれていました。山下達郎氏は絵がとても綺麗だと褒めているし、僕もそれに納得しますねぇ。
陣内家の昼、夜、そして朝顔。朝顔がきれいに描かれていて、気持ちがよかった。
大きな屋敷の中、開け放たれて星も山も見える部屋の中の蚊帳で眠る様子など、とても涼しげです。虫の声も聞こえてとても心地良さそうだ。しかし、実際にあんなに開け放していたら、いかに蚊帳の中とはいえ、虫や動物の類が入り込んできてとても眠れそうもないかもしれない。
近代的なシーンといえば、ハッキングコードであるラブマシーンに対抗するため、大学に納品するスパコンを拝借して、それをタタミ座敷に設置するなどは面白かった。実際は床が重量に耐えるんだろうか? イカ釣り漁船を電源に使うのは理屈上は可能だが、発電で船のエンジンから発生する排気ガスはものすごいだろうし、池の水で冷却がはたして間に合うか? なんて野暮なことを考えている。この手の屁理屈はきりがないので考えるのはやめよう。
さて、そのスパコンが途中で熱暴走するのだが、このシーンはもう少し緊張感があったらと面白くなりそうだと思う。まぁ、僕がパソコン好き、機械好き、アニメ好きというのもあるけど、例えば廃熱のためにCPUモジュールやメモリモジュールが自動排出されるというのはどうだろう。カンカンに熱くなったいくつものモジュールがゆっくりと本体からせり出てくるのを手で押さえる。しかし、その熱さにやけどをしながらも、「出てくるなーっ!」と押さえ込もうとする。しかし、奮闘むなしく計算機の能力ダウンをカバーしきれずに反撃にあう-という具合だ。
あと、小磯君の心の内側、小磯君の人生と、彼の家族をもう少し知りたいと思う。陣内一族の中にいて周囲からちょっと浮くのは仕方ないだろうけど、小磯君の家族も対等にある感じをもう少し強く持たせて欲しかった。印象を強くしたのは栄おばあさんの後押しのおかげだからねー。
陣内家の家族のイメージも好きだ。映画の殆どはその陣内ファミリーだけの話だったね。なにより舞台が殆ど陣内家の屋敷だったし。
ちょっと意味不明のままなのが、どうして、筆算で暗号解読なのか不明。それに、なぜ鍵穴の暗号を表示されるのか? それは複数の鍵から選ぶためだろうか? 鍵を突破されるヒントが鍵の前に提示される理由はなんだろう。
初めのうち、池沢桂主馬の性別がわからなかった。てっきり女の子やと思った。それも演出の狙いだろうとは思う。弱かったけど、武道を習得練習して強くなったという設定だから、途中で太極拳の練習をしているのもなんら不自然でない。
最初はこの映画は内気で小心者の小磯君の成長ラブストーリーかと思っていたが、おもしろい方向に裏切られた。男ってのは自分で大きく強くなるもんだ。きちんと褒めるべきを褒めてやれば、応援なんて必要ない! まわりの大人がしっかりすればいいんだよ! あとはほっとけ! という風にも取れる。
ラブマシーンとハッキングのイメージは少し難しかったと感じた。ちょっとわからない。しかし、これ以上やさしく解説するのも無理とも思える。大筋では違わないと思うので、敵性を持つプログラムのひとつのパターンと思ってもらってもいいだろう。オズの世界観もあれでいいと思う。ちょっと、時をかける少女とダブったけどね。
でもって、見終わったら、侘助の存在のほうが小磯君より大きくなってた。夏希お嬢さんの初恋相手だし、出会って喜ぶアクション大きかったからねぇ。おばあさんが長刀鉾で正面切って向きあって、その後のこともある。
ともあれ、陣内家の皆さんのキャラクターが大人から子供たちまでみんな光っていた。小磯君も負けじと頑張った。生きているキャラクターがおもしろい映画だった。これからも、小磯君は夏季先輩の心をつかみ続けることはできるのかな? 続編が出てもおもしろそうで期待できそうだ。
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